川のブログ

川の適当気ままなブログです。 

水魚之交

こんにちは川です。

訳していきたいと思います。

あくまでも参考程度に。

 

白文

琅琊諸葛亮、寓居襄陽隆中、毎自比管仲楽毅

備訪士於司馬徽

徽日、

「識時務者、在俊傑。此間自有伏竜・鳳雛諸葛孔明・龐士元也。」

徐庶亦謂備日、

諸葛孔明臥竜也。」

 

備三往乃得見亮、問策。

亮日、

「操擁百万之衆、挟天子令諸侯。此誠不可与争鋒。

 孫権拠有江東、国険而民付。可与為援、而不可図。

 荊州用武之国。益州険塞、沃野千里、天府之土。

 若跨有荊・益、保其巖阻、天下有変、荊州之軍向苑・洛、

 荊州之衆出秦川、孰不箪食壺漿、以迎将軍乎。」

備日、

「善。」

 

与亮情好日密。日、「孤之有孔明、猶魚之有水也。」

 

書き下し

琅琊諸葛亮、襄陽の隆中に寓居し、毎に自ら管仲楽毅に比す。

備士を司馬徽に訪う。

徽曰はく、

「時務を識る者は、俊傑に在り。此の間自づから伏竜・鳳雛有り。

 諸葛孔明龐士元なり。」と。

徐庶も亦備に謂ひて日はく、

諸葛孔明臥竜なり。」と。

 

備三たび往きて乃ち亮に見うを得、策を問ふ。

亮日はく、

「操百万之衆を擁し、天子を挟みて諸侯に令す。

 此れ誠に与に鋒を争ふ可からず。孫権江東を拠有し、国険にして民付く。

 与に援けと為す可きも、図る可からず。荊州は武を用をるの国なり。

 益州は険塞にして、沃野千里、天府の土なり。

 若し荊・益を跨有し、其の巖阻を保ち、天下変有らば、

 荊州の軍苑・洛に向かひ、益州の衆秦川に出づれば、

 孰か箪食壺漿、以つて将軍を迎へざらんや。」と。

備曰はく、

「善し。」と。

 

亮与情好日に密なり。曰はく、

「孤の孔明有るは、猶魚の水有るがごときなり。」と。

 

現代語訳

 

琅琊出身の諸葛亮は、襄陽の隆中に仮住まいし、

日頃から自分を管仲楽毅になぞらえていた。

劉備は優れた人物を尋ねに司馬徽のもとを訪れた。

司馬徽は、

「今この時代に何をすべきか知っている者は、才能に優れた人の中に存在する。

 この付近に伏竜・鳳雛とも言うべき人物がいる。それは諸葛孔明龐士元である。

徐庶もまた劉備に、

諸葛孔明はまだ世に出ていない英雄である。」

 

劉備は何度も諸葛亮のところへ足を運びやっと会うことができ、方策を尋ねた。

諸葛亮は、

曹操は百万の兵をかかえ、天子の威光を借りて諸侯に命令しています。

 こういう状況では、曹操と争うべきではありません。

 孫権は江東を拠有地としてもち、その国は地形が険しく、

 民衆は孫権に信頼を寄せています。一緒に助け合うのはいいですが、

 攻略すべきではありません。荊州は兵を動かすのに適した国です。

 益州は四方が山に囲まれており、よく肥えて、

 天然の食料庫というほど産物に富んでいる土地です。

 もし荊・益をあわせて所有し、要害の地を確保し、天下に事変があれば、

 荊州の軍を苑・洛に向かわせて、益州の軍を秦川に出撃したならば、

 誰が軍隊を歓迎し、将軍を歓迎しないでありましょうか。

 いや、誰もが歓迎するでしょう。」

劉備は、

「善い策である。」

と。

 

劉備諸葛亮の仲は、日に日に良くなっていった。

劉備は、

「わたしに孔明がいるということは、あたかも魚が水を得たということである。」

 

調べた語句

 

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隆中 - Wikipedia

 

dictionary.goo.ne.jp

 

事務 ・・・ その時代に為すべき急務。

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挟天子 ・・・ 天子の威光を借りて

dictionary.goo.ne.jp

www.weblio.jp

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険塞 ・・・ 四方が険しい山で囲まれている要害の地

yoji.jitenon.jp

天府之土 ・・・ 土地が肥え、産物に富む土地

跨有 ・・・ 合わせて所有する

巖阻 ・・・ 要害の地

箪食壺漿 ・・・ 竹の器に飯を盛り、壺に飲み物を用意して。

         軍隊を歓迎する意を表す

manapedia.jp

 

 

 

何か間違いがあればコメントください。

大変ですね〜